プロフィットファクターの目安はいくつ? 1.0・1.5・2.0の意味
「プロフィットファクター(PF)は、いくつ以上なら良いのか」。成績を振り返り始めると、まず気になるところです。結論から言うと、全員に当てはまる合格ラインはありません。ただ、PFの数字が何を意味しているかを知っておくと、自分の数字をどう受け止めればよいかが見えてきます。この記事では、PFを「余裕の大きさ」として読む方法を紹介します。
PFのおさらい
プロフィットファクター = 利益の合計 ÷ 損失の合計(絶対値)
たとえば利益の合計が30万円、損失の合計が20万円なら、PFは1.5です。1より大きければ、その期間は利益が損失を上回っています。勝率との違いは勝率だけでは成績は分からないで解説しています。
PFは「余裕の大きさ」を表す
PFが1.5ということは、利益の合計が損失の合計の1.5倍あるということです。言いかえると、損失がいまより5割増えるまでは、負け越さないということになります。同じように考えると、PFごとの余裕は次のとおりです。
| PF | 損失がこれだけ増えても負け越さない | 利益がこれだけ減っても負け越さない |
|---|---|---|
| 1.0 | 0%(余裕なし) | 0% |
| 1.1 | 10% | 約9% |
| 1.2 | 20% | 約17% |
| 1.5 | 50% | 約33% |
| 2.0 | 100% | 50% |
| 3.0 | 200% | 約67% |
PFごとの、損失の増加にどこまで耐えられるか
1.0・1.5・2.0は、それぞれ何を意味するか
- PF 1.0前後: 利益と損失がほぼ同じ。手数料や信用取引の金利が損益に含まれていない数字なら、それを引くと負け越しになることもあります
- PF 1.1〜1.2: 勝ち越してはいるものの、余裕は1〜2割。大きな負けが1〜2回増えたり、約定の価格が少し不利になったりするだけで、1を割り込みやすい水準です
- PF 1.5: 損失が5割増えても、利益が3分の1減っても、とんとんで踏みとどまれる水準です
- PF 2.0: 損失が今の倍になっても負け越さない、かなり余裕のある水準です
どの水準を目指すかは、取引のスタイルや回数によって違います。大事なのは、PFが1を上回っているかだけでなく、どれだけ余裕を持って上回っているかを見ることです。
回数が少ないと、PFは大きくぶれる
もう1つ注意したいのは、記録から計算したPFは、取引の回数が少ないと偶然に大きく左右されることです。たとえば、本当の実力がPF1.3のやり方(勝率50%、勝ち負けの大きさは毎回ばらつき、平均の利益が平均の損失の1.3倍)を、回数を変えて2万回ずつシミュレーションしてみました。
| 取引回数 | 記録上のPFが1を下回る確率 | 記録上のPFの範囲(10回に8回はこの中) |
|---|---|---|
| 30回 | 約30% | 0.66〜2.60 |
| 100回 | 約18% | 0.90〜1.88 |
| 300回 | 約6% | 1.05〜1.61 |
| 1,000回 | 0.2% | 1.16〜1.46 |
本当のPFが1.3でも、記録上のPFが1を下回る確率
30回の記録では、本当は勝てるやり方でも3回に1回近くはPFが1を下回り、逆に2.6を超えることもあります。数十回のPFで「このやり方はダメだ」「このやり方は最高だ」と決めてしまうのは早すぎる、ということです。
自分のPFを見るときのポイント
- 回数と一緒に見る: PFの数字は、必ず取引回数とセットで受け止めます
- 月ごとに並べる: 成績分析ツールの月別の表には、月ごとのPFが出ます。毎月ほぼ1を上回っているのか、1か月だけの大勝ちで全体が押し上げられているのかを見分けられます
- 大負けを分けて見る: PFが1を割っているとき、数回の大きな負けが原因になっていることがよくあります(大負けの集中度)
- 費用を差し引いて考える: 手数料や信用取引の金利が損益に含まれていない場合は、その分だけ余裕が小さくなります
まとめ
- PFに決まった合格ラインはない。「損失がどれだけ増えても負け越さないか」という余裕で読む
- PF1.5は損失5割増まで、PF2.0は損失2倍まで、負け越さない計算
- 回数が少ないうちは、PFは偶然で大きくぶれる。回数とセットで、月ごとに見る